台風フィートウ、咲き暴れる

台風9号、ことフィートウは、ようやくこの界隈から出て行ってくれましたが、昨日と今日、首都圏では大騒ぎでした。
そもそも発生した地点自体が変。 らしくない、というか、はなから関東地方を襲ってやろう、という意志をもって生まれてきたかのような位置で発生、そして、まっしぐらにやってきました。
だから、昨日は早めに帰宅。本当は、就業時間後、会議が1個入っていたのですが、幹事の英断(←っていうか当然の措置かと思われますが)により中止、そして、みな、早々に帰宅の途につきました。 そういえば、「早く帰りましょう」なんていう館内放送も流れていたっけ。
駅はいつもより、ずっと混んでいます。 人が溢れ、ふだんは無表情な顔・顔・顔の波にも「不安」という感情が一様に浮かび上がり、ああ、緊急事態なんだな、とそこで気がつきます。 ケータイサイトの天気予報には、ちっともアクセスできないし、ホームに滑り込んでくる電車は、やっぱり不安な顔つきをした人達が満載されているし、これ以上、乗れるはずはないという車両でも乗り込む人がたくさんいて、そして、その車両はまるで手品のようにその人達を飲み込んで発進します。ギュウギュウ電車です。
街全体を、人々の「家に帰りたい、早く帰りたい」オーラが包んでます。
こうやって、みんなが家に一目散に帰ろうとする中、その肝心要の交通機関を操っている方達には、本当に頭が下がる思いです。この方達が電車やバスを運転してくれないと家に帰れないんだもの。 本当は、自分だって一刻も早く家に帰りたいだろうに、きちんと仕事をこなし、ちゃんとzabbonを目的地まで運んでくれるんです。すごいことです。電車の後ろ姿に向かって、「ありがとう」と「気をつけてね」の気持を投げかけます。
そう、こういう時に、家に無事に帰れて家族とちゃんと過ごせるって本当に尊いこと。 安全な場所から、滝のように降る雨と渦巻く暴風を眺めると、つくづくそう思われます。こういうことでもないと、これがありがたいってことを忘れ果てているんだから、今回の台風は、zabbonにはいい薬になったかもしれません。
で、街中を暴れ回ったフィートウは、ウチのベランダにも若干の傷跡を残していきました。 植木がいくつかひっくり返っていました。一番大きな鉢に植わっているヒバの木がひっくり返っていたのには、朝からビックリ。それとブナとアサガオ。 アサガオは鉢を起こした時に、土の固まりがゴソッとこぼれて、明日の仕事が増えてしまいました。とほほ。 
でも、そのほかは元気です。そうそう、朝早くから、ベランダにすずめが数羽、来てましたっけ。この暴風の中、こんな小さな体で飛んできただなんて、とても不憫で憐れで愛おしい。すぐにごはんをあげたら、喜んで食べてました。いつも通りケンカ付きです。やかましいです。 ホント、今日ぐらい、仲良くすればいいのに。 
そして、みんなびしょぬれ。 一体どこで、夜の嵐をやり過ごしていたんだろう。語ってくれたら面白いのに。