サンタと獅子舞の街

zabbon2008-01-03

あらためまして、2008年、あけましておめでとうございます。
2008年といえば、たしか、超磁力兵器を用いた戦争によって地球の地殻変動が起き、人類のあらかたが海の藻屑と消え去ったとされる年でもあります。しかし、現実、昨今の科学力では、太陽エネルギーを生み出し、活用するための太陽塔(三角塔)の建設は、おそらく難しいことと思います。温暖化の脅威が迫るこの時代、忸怩たる思いが致します。
…まぁ、未来少年コナンはさておき、今年もどうぞよろしくお願い致します。 

さて、年末の大掃除や買い出しから逃れるために、香港に旅行してきました。旅行中、ノロウィルス禍に見舞われたり、帰国後、サボりのツケが回ってくるなど、禍福はあざなえる縄のごとしではありますが、それも自業自得、ざぼんには、zabbon視点からの香港トピックスを記したいと思います。


香港を一言で言えば、「街中がおもちゃ箱」といったところでしょうか。 
クリスマスが過ぎても、日本みたいに、手のひら返しで年末・正月飾りに変えちゃうようなことは全くなく、むしろ初めから「新春快楽」と「生誕快楽」をワンセットで準備し、12月の初めから1月の上旬まで使っているんじゃないかと思います。だから、ゆったりとしたクリスマスムードが街中、あふれて、すごくステキ!
ま、中国の人にとっては、太陽暦のお正月はついでみたいなものだから、クリスマスと一緒でも全然OKなんだと思います。 日本もそうなればいいのに。旧暦のお正月休みも増えるしなぁ…。


クリスマスの飾り付けが、九龍公園にも、ホテルの中にも外にも、道際にも、あちらこちら、いっぱい。 ペニンシュラホテルには、雪景色の中、機関車が走る箱庭が設けられていて、あまりに楽しかったので、しばらくしゃがみ込んで眺めていました。
それに、クリスマスの飾りって夜のものかと思いこんでいたけど、昼間の青空にも映えるし、とてもきれいってことも発見。日の光を浴びると、丸いツヤツヤのオーナメント達が健康的な輝きを見せてくれます。
それから、クリスマス定番植物のポインセチア。これって、日本サイズよりも3周りくらい大きいんです。 これが、公園の一角が真っ赤に見えるくらいたくさん植えられていたり、鉢植えが並べられたりしています。

でも、この街で行われるのはクリスマスだけではありません。 
お正月の予行演習なのかも知れませんが、九龍公園の小高い丘の上で行われていた獅子舞のお祭りに出会いました。 それも1頭や2頭の獅子ではなく、全部で10頭の獅子達です。 華やかです。
まず、たくさんの獅子達の中には幹事役がいるようで、それがこのヒトです。 こうやって広場の入り口の方に向かい、やってくるお客様獅子を待ち受けます。 






すると、お客様獅子がやってきます。 ちなみに、この獅子は黒いですが、他のはみんな幹事獅子のように金色の獅子でした。黒いのは、一頭しかいなかったので、きっと異色の存在なんだと思います。
この獅子の後ろには、ドラや太鼓を持った楽団が控え、よく横浜中華街なんかで聞くことができる、景気がよくて気分が盛り上がるジャンジャンガラガラという音を轟かせながら付き従います。 
そして、この幹事役の金色獅子とお客様黒獅子が、背伸びしたり縮んだりしながら、ひとしきり一緒に踊った後、顔と顔とをつきあわせて「熱烈歓迎!」「謝謝!」などと、踊りで言い合います。ここが山場のひとつです。 その後、お客様の黒獅子は、すでに他の獅子達が集まっている広場の真ん中に向かい、さらに舞をひとさし(ここが最高潮に達するところです)、というダンドリでセレモニーは流れていきます。

そうこうして全員集合した光景がこれです。 どういう目的の誰が行っているお祭りかは、全然分からなかったのですが、かなり本格的な催しです。
獅子も獅子舞も踊りもリズムも、みんな大陸的で福々しくて勢いがあって華やかです。偶然、行き合わせたお祭りでしたが、降魔招福効果の高い、ものすごくいいものを目にすることができました。


実は、この獅子舞に出会う前段、お昼に入ろうと思っていたお店が混み混みだったため、お腹空いた&人混みに当たった状態で、ほうほうのていで九龍公園に逃げ込み、行き倒れにならんばかりの悲惨な状況だったのです。 
でも、この獅子舞祭りを見ることができたため、元気を取り戻し、ごはん探索の道行きに再出発することができたというわけです。 全く氣のいいお祭りでした。
氣のいい、といえば、香港全体がそんな感じ。クリスマスとお正月を一緒に楽しめるすごい街です。