ミルクティとスコン

zabbon2009-02-08

この日曜日も風が強い日でした。 部屋にいると、外から笛を吹くようなもの悲しいピューピューという風の音が聞こえてきて、なんとも落ち着かない気分。 ベランダにやってくるすずめやひよどりにとっても、ひと苦労。うかうかしてると、あっという間に風にさらわれそう。それでも危険を冒して、果敢にここまでやってきて、バナナをついばむ彼らはすごい。見習わねば。
それにしても、ここ数ヶ月、風が暴れる日が多くなっているような気がしないでもない。ざぼんに強い風の日の話を幾度となく書いているから。 いや、そんなもんか?
で、今週も寒い日曜日。でも、どこにも出かけなくてもいい穏やかな午後。(しかし、家事等々やることは山ほどある。世の中も家の中もそんなに甘くない。) それ故、ミルクティとスコンのおやつタイムもちゃんと設けました。
ミルクティ。 実は、最近はまっている飲み物です。 紅茶をミルクで割ったアメリカン〜!なのではなく、ちゃんと、アッサムの葉っぱをミルクで煮出したものです。
でも、zabbonは作り方に少し工夫をしました。 最初にほんの少しの水をお鍋に湧かし、それが沸騰してきたらお茶っ葉を入れます。その後、温めた分量分のミルクを注ぎ、そこに、シナモン、クローブ、ハチミツ、高麗人参茶の粉末を入れて、グラグラと煮立てます。 高麗人参茶は、何かの雑誌に載ってたレシピをまねてみたのですが、味に影響がないのと、薬膳的要素付与のため、zabbon宅では定番メンバーとしました。 
そして、次に来たるグラグラと煮立つ光景、これこそ、ミルクティ作りの醍醐味です。 うどんやおそばを茹でる時、お鍋の中をそれらがグルグルと回転しますが、同じ現象がミルクティのお鍋でもおきます。 これがなんとも見ていて面白い。 泡立つミルクの縦型渦巻きに、紅茶の葉っぱ等々がぐるぐると翻弄されている光景がいかにも「ミルクティを作ってござい〜!」で楽しい。 最初に水を少し入れるのは、これをジーッと眺めている間に蒸発してしまう分を、予め補っておくためです。 前に、予定量の半分しかできずにショックを受けたことから、作り方を改善したのです。イノベーションと失敗は、切っても切れないご縁のようですのぅ。
で、「さすがにもうよかろう」と頃合いを見計らい(どんだけグルグル沸騰させ続けているんだか?)、味噌濃し経由で、エイヤとばかりにカップに注いでできあがり。 味噌漉しといっても、ちゃんと洗ってあるのでご心配なく。 紅茶の葉っぱやら、シナモンの棒切れやら、クローブの出汁ガラやらを一蓮托生に捕まえるには、これが一番便利なのです。 
そして、今日のおやつはスコン。午前中、電車に乗って、オシャレスーパーに買い物に行く途中に読んだ、「イギリスはおいしい」(著:林望氏)にスコンの話が出てきたので、すっかりスコン頭になってしまっていたところの出会いでした。よって、迷いなく買い物かごへ。 
このスコン、林氏記述の正統派スコンに違わず「狼がムガーッと口を開いたような割れ目」がくっきりと開いているのがエクセレント。 そこから横半分に割って、片方をバクリと行くと、サックリ、かつ濃厚なバターの香りが口いっぱいに広がって、何もつけなくてもとてもとてもおいしい! ミルクティとも好相性。
アメリカではビスケットと言うそうだけど、やっぱブリティッシュなもんなので、スコンと呼びたいもの。 
ビスケットといえば、その昔、赤毛のアンでビスケットなるものが出てきた時、どんなもんだかさっぱりわからなかったけど、今はアフタヌーンティで本格旨いスコンが味わえるので、長生きはいいもんだと、つくづく思います。 いつの日か、アンのように、真っ白にいかにもふんわりと焼きあがったビスケット…ではなく「スコン」を焼けるようになりたいものです。
イギリスはおいしい (文春文庫)