愛と感謝と夢と幸福の東京タワー

東京タワーが何やらいろいろとおしゃれをしている、しかも、日を決めてテーマに定めて装いを凝らして、世の人々の目を楽しませているらしい、という噂を聞きつけました。そしてさらに、直近のおしゃれは2月14日のバレンタインデーと聞きつけ、見に行ってきました。
見に行ってくる、とひと言で言ってもただことではありません。何しろ、夜8時まではランドマークライトという普通のライトアップでいて、時刻が来ると、おしゃれに着替え、そして夜10時になると、またまた元に戻るというスケジューリングだものだから、普段は夜7時には家にいる品行方正なzabbonがこの時間に東京タワー周辺にいるのは至難の業なのです。
でも、幸いなことに…いや、どちらかと言えばそうではないが、最近のzabbonは仕事が山積み。従い、いくらでも好きなだけ時間調整ができる寂しくキビしい身の上。(つまり、先に記した夜7時には家にいるのが常、というのは、即ち、余力がある状態であり、即ち、ざぼん上と言えども公言したくないことなのである。)
しかし、仕事山積み&要残業状態をネガティブに捉えるのもありだけど、一歩翻って、美の鑑賞の楽しみを膨らませるためのもの、と捉えるのも道のひとつ。すなわち、ビールのために水分摂取をガマンする真夏の午後3時以降と同義。平坦ではないプロセスを経るからこそ、その後におわす慶事は、文字通り、僥倖・慶福・多幸・幸甚・景福・至幸・ハッピー・ラッキーと相成るわけです。
ともかく、艱難辛苦な残業遂行後の自分へのご褒美に位置づけ、当日に臨んだのでした。
で、定刻の夜8時の5分前には、芝公園駅のそばのひろびろとしたスペースの片隅のベンチに腰掛けてスタンバイました。本当は、増上寺の階段を登ったところの広場の方がタワーが足元から見えていい、ってことはわかっていたのですが、様子がわからず、もしかしたら物取りとか追いはぎとかが潜んでいるかもしれないと思ったのでやめました。リスクマネジメントです。
でも、芝公園の方には、たくさんとはいわなくても、10人くらいは人が集まっていたので安心です。中には三脚とカメラを構えた人もいて、案外に楽しみにしている人が多いことに意外な気がしたのと、これまで自分が見損なった分がもったいなかったかも…と思いました。
夜8時ちょうどになった時に、ランドマークライト(普通のオレンジのライトアップ)が一斉に消えて真っ暗になり、それから、徐々ピンクと赤の光がボツボツに灯ってきて、こんな風になりました。
とてもきれいです。ピンクと赤のボツボツがとってもきれいに輝いています。ちょっと寒かったけど、残業も大変だったし、お日柄的にはハートが欲しいところでしたが、自分へのご褒美としては、これ以上ないです。また見に来ようと思いました。夏になったら、ビールでも飲みながら鑑賞したら、さぞかし幸せな気分になれるだろうなぁと、今からわくわくしています。でも、残業とのペアリングはやっぱりしない方がいいです。
ちなみにボツボツの点灯はダイヤモンドヴェールといい、赤はエンジェルレッドという名前の色で愛と感謝を、ピンクはドリームピンクという名前で夢と幸福を意味しているんだそうです。