カニクリームコロッケ

zabbon2006-01-28


家族が「カニクリームコロッケ」を食べたい、と言い出した。
一瞬、エッ?と思ったが、そういえば、駿河亭のホワイトソースの缶詰があったな、うん、あれに冷凍庫のカニフレークを入れて、衣をつけて揚げればできそうじゃん!と思って作り始めた。
写真は、何事もなかったかの様に揚げている光景だが、しかし…。
見て分かるとおり、ボコボコへんてこな形をしている。普通は俵形だ。

制作の過程でタネの成形段階に至ったところで、ホワイトソースがゆるゆるで、指や手のひらにベタベタくっつく。油を手に塗ると良いとネットにあったのでやってみたけど焼け石に水
小麦粉をかなりの分量、足してみる。それでもだめなので電子レンジで水気を飛ばし、冷凍庫で休ませる。(電気のムダ使いってこのことだ。環境負荷高し。)
休ませている間に他の料理の下ごしらえをするが、カニクリームコロッケの先行きが不安で心配で身も心も安まらない。もう二度と作るものか、などとも思う。
タネが冷えてきたのでリトライする。家族も心配して顔を出す。ありがたい、と衣づけを手伝って貰う。私が小麦粉と卵液をまぶし、家族がパン粉をまぶす。
そうしてようやく衣づけが完了し、揚げ油の中に放り込んだ図がこの写真。
低めの温度でゆっくり揚げる。そこそこらしいものができてきて、前途に光明を見いだした気分。もしかしたら、おいしいかもしれない、との希望の光。

で、食べてみる。
ものすごくうまい!涙が出るほどうまい。この世のものとは思えない、自作とは思えないほどうまい。そして、不思議なことに日本酒とも合う。カニと日本酒だからか?
いや、きっと苦労の結晶だからだろう。ああ、絶対にまた今度作ろう。(もう少し作戦を練ってから)

困難と不安に立ち向かう切迫した心理状態を表現するために「だ・である」調で綴ったが、この緊迫感は伝わっただろうか。