ダ・ヴィンチ・コード

結論から言うと、ダ・ヴィンチ・コードに関しては、本を読むより、映画がお奨めかな、と思います。
ストーリー展開は、どこかで読んだことがあるような単純なものです。ドンデン返しも用意されていますが、なんだかとってつけたようですし。とにかく単純。
なので、難しい筋書きの小説を映画化した場合は、どこかが省略されていて不満を感じることもありますが、このダ・ヴィンチ・コードについては、その心配はまずありません。
じゃあ、何が「ダ・ヴィンチ・コード」の魅力なのか、というと、美術品やそれらにまつわる象徴の解釈の仕方、キリスト教が根底に流れる欧米の歴史の講釈の面白さだと思います。話の中でも、モナ・リザや最後の晩餐などの絵画や、寺院や教会などの建築物がいくつも出てきます。知らなかった「物」も「こと」も次から次へと出てくるので、読んでいるうちにどうしても実際のものを見たくなります。それから、登場人物達が手にする謎解きの「キー」アイテムも、どうしても想像が及ばないので、ビジュアルで見たくなります。
映画なら、こういう欲求を全て完璧に解決してくれるはずです。
なので、ダ・ヴィンチ・コードを知りたいのであれば、映画を見るか、少し待ってDVDを見るのがいいかな、と思います。