ざぼん33号&ざぼん34号 〜 ごま油を使ってみた 〜

材料の油によって、できあがる手作り石けんの使い心地はだいぶん、違うものになってきますが、ごま油はさっぱり洗い上げることができる石けんになるんだそうです。 
「ごま油」といっても、ギョーザや麻婆豆腐などの中華料理などを作る時に使う茶色のではなく、白いごま油です。 茶色い方は、ごまを煎ってから絞りますが、白い方のごま油は、ごまを煎らないで絞って作るもので「太白ごま油」といい、こんな特徴があるそうです。
「オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る」(前田京子さん著)によれば、ごま油は、セサミン、セサモリン、セサモールなどの抗酸化物質を含んでいるので、リノール酸が多い割には、酸化安定性がいいんだそうです。 オレイン酸が約40%、リノール酸が約45%含まれているから、オリーブオイルの石けんよりもさっぱりと軽い洗い上がりになります。 夏向き、脂性肌、にきび肌用の石けんの材料として最適。 リノール酸が入っているので、大きな泡がよく立ち、できあがりが柔らかくなります。 (p90あたり)
まぁ、これから夏だし、ミントクリスタル石けんの大量生産フェーズに入るし、今年の夏は暑いんだそうだし(気温43℃をマークするそうだし←と、TVで、夢で予言するという南米の人が言ってた。ホントか?)、今年は太白ごま油の石けんを作ってみることにしました。
ざぼん33号は、「ごまマルセイユ」です。 上記の前田さんの本で、「マルセイユ石けんのオリーブオイルを、太白ごま油に置き換えて作ると、本当にきれいな淡いピンク色の石けんができます」って、書いてありました。その、50%の割合で作ったのが白いままだったので、リベンジで72%まで太白ごま油の率を上げて作ってみることにしました。

 【ざぼん33号】ごま72%、ココナツ18%、パーム10%、 (香)ティーツリー (ヒノキ花粉対策用)
もうひとつのざぼん34号の方は、これまで半年ほど、アーモンド油を入れた配合で作り続けてきましたが、そのアーモンドをごま油に置き換えてみました。
 【ざぼん34号】オリーブ 55%、ゴマ13%、ココナツ19%、パーム(赤)11%、シアバター 2% (香り)オレンジEO、レモングラスEO、
     鹸化率90% 水分35% 型入れ時石けん生地温度42℃ 室温18℃/湿度45%
                  2008年2月24日作成(ざぼん33号と34号両方とも)



さて、ざぼん33号(ごまマルセイユ)の石けん生地ですが、←こんな感じでした。確かにうっすらとピンク色です。たしかに、前田さんの表現した「本当に美しい淡いピンク色」です。
このまま石けんになるんであれば、問題ありませんが、手作り石けんたるもの、そうそう甘いもんではありません。最後まで何がおこるかわからないなので、ぬか喜びにならないよう用心します。 
色以外は、とくだん何の変化も新しい発見もないまま、作業はトレース→ティーツリーの投入→型入れと進み、保温箱にセットしました。 型は、縦型のアクリルモールド。総量500gです。 


次にざぼん34号(ざぼん定番配合)です。
赤パームを使っているので黄色をしています。 これは予定通り。何の不安もためらいもありません。次に何が起こるが、全てお見通しの全く以て安心感と親しみのある黄色です。 
あまりにも何もないと面白くないので、香りにレモングラスEOを使ってみました。初使いです。


そして、これが、保温箱に入れたところ。
ざぼん33号(ごまマルセイユ)の縦型アクリルモールドと、ざぼん34号(定番配合)のポテチの筒を縦に並べた光景は、なかなか面白いもんじゃないかと思います。
自分や家族が、通りがかりに足を引っかけて、ひっくり返しやしないかと、ヒヤヒヤするスリルも楽しめますし。
それに、2個いっぺんに作って保温すると、互いに温め合っていいんじゃないかと思います。 冬場は保温箱といえども、温度を安定に保つのが、たいへんなのです。だって、寒いんだもん。





そして、できあがりました。
こちらは、「ざぼん33号(ごまマルセイユ)。
たしかにうっすらとピンク色がかってはいます。 けど、zabbonのイメージしていた「淡いピンク色」より、もっと淡いです。 別のブランドの太白ごま油を使うと、もっとピンク色になるのかなぁ…。 まぁ、石けんをピンク色にする方法は他にも知ってることもあるし、太白ごま油→淡いピンクの石けんの図式にこれ以上、執着心を持つのはやめることにしました。
で、使った感じですが、マルセイユ石けんやざぼんの定番配合石けんに比べ、確かにスッキリサッパリ、の印象です。泡も、オリーブがメインの石けんのようにクリーミィというより、ぶくぶくと威勢よく荒っぽい感じ。 夏祭りのイメージ?。


こっちが、「ざぼん34号(定番配合)」。
考えてみれば、オレンジ色の石けんって、これまで何度も作ってきましたが、丸いのは初めて。
やっぱりオレンジ色の石けんは丸いのがいいなぁ…、としみじみ感じた一品でした。 コロコロしてかわいい。
香りもレモングラスが際立っています。 鼻の奥にキーンと差し込んでくるような鮮烈なレモンの香り。けど、少しだけハーブっぽさもまとわりつかせているところが、レモンでなくて、レモングラスなんだなぁって気づかせてくれます。
使った感じは、やっぱりさっぱり系。他のオイルが入っているから、ごまマルセイユほどではありませんが、アーモンドと置き換わった感じはよくわかります。 トロン、という感じがなくなっています。 
油によるできあがりの違いを、ざぼん33号と34号で、つかむことができました。 さて、これからはゴマ油で2008年夏石けんを作るぞ〜。