悪口をとめた一言

会社という限られた空間の中で、特定の方々と共に、ひとつの目標に向かって仕事なぞしていると、いかんせん、ムッとすることにぶつからざるをえません。 そういう時、どうしてもブツクサいうのは止められません。
でも、悪口を言うのはやめようと思いました。 なぜなら、「ヤンキース松井秀喜は、中学生の時以来、一度も人の悪口を言ったことがないから、私もそれを見習うことにしよう」と、同じシマのIさんが言っていたからです。 確かに、彼女も一緒に悪口をいうことがありますが、途中でハッと気がついて、ちゃんとやめることができるのです。 すごいです。大尊敬です。
その話を、シマのもうひとりのメンバーのJさんに伝えたところ、「そんなことしたら病気になっちゃいそう」っていいます。 その、あまりにも率直な感想がすごくおかしくて、よけいに悪口が盛り上がってしまいました。 でも、zabbonも途中でハッと気づき、止めようと思ったけど、急ブレーキをかけると、二人して体調が悪くなるかもしれないなぁ、などと考え、ならば、決めのセリフを言ってのけよう、と思い至り、こう言いました。 
「そうよあの人ってば、一度、地獄の入り口の鏡で、閻魔様に自分の振る舞いを見せてもらって、それから戻ってこい!っていいたくない?」
そしたら、Jさん、ウケてくれて、悪口は穏やかに止まりました。 
我ながら、大時代な芝居がかったセリフをよくぞ言い放ったものと思います。 それに「戻ってこい!」ってところに、嫌いな人相手にも愛情がこもっているんではないかと思います。 なんだか普通の悪口を言うよりも、スカッとさわやか、痛快感が残りました。 もしかしたら、品格の高い悪口だったのかもしれません。 (もっとも、悪口に品格の高い低いなど、ありゃしないと思いますが…)