古傷が痛む

「古傷が傷む」というセリフは、どちらかといえば、深淵かつ複雑な人生を歩んでこられた方(傾向としては、美男美女)が、象徴的な意味合いを込め、昔を懐かしむ時に、ひっそりとつぶやく言葉だと思いますが、zabbonの場合は違います。 文字通り、古い怪我の後が傷むのです。
その昔、本当に昔の、zabbonがまだ5才の頃、足の裏にケガをしたことがありました。 なぜ、そんなケガをしたかというと、居間のソファの上で、びょーん♪びょーん♪と、楽しく飛び跳ねた後(この時、ガラス窓に映る自分の顔や姿をほれぼれと見ていました)、床に、えい!って飛び降りたら、そこにコマがころがっていた、といワケです。 さすがに踏み抜きはしなかったものの、案外深い傷でした。 でも、母のところにいって、「ケガした〜、痛いよ〜」と泣いて訴えても、足の裏の傷だったし、ごはんの支度中だったので、すぐに気がついてくれず、そこにいたponkanに、「zabbonちゃんの足を撫でてあげなさい」と言ってくれただけでした。 でも、ponkanがやってきて「よしよし」と撫でてくれた時、白いタイツに滲んでいる血を見て、小さいながらも事態に気付き、「お母さん、血が出てるよ。」と言いに言ってくれました。
それからの3週間、zabbonはけが人でした。 足を包帯でぐるぐる巻きにされました。階段を昇るのが大変でしたし、家のトイレがスリッパ型(和式)だったので、そのたびに母親に介添えを頼む等々、いろいろ難儀しました。そもそも痛かったですし。
で、この時の傷あとが、季節の変わり目や気候が変わると、攣れるように痛むのです。 それから、北海道や沖縄などの湿度や温度が違う場所に行っても、同じことが起こります。 なので、旅先で痛くなると、「ああ、遠くにに来たんだなぁ〜」と感慨が湧いてくるものです。 半日も経てば、痛みはなくなるので、気楽なものです。
そして本日、この痛みが、なぜか発生。 もちろん旅行などには行かず、いつも通りのご出勤。 気温も湿度も全然変化なしのはずなのに、おかしいな。 と、思ったら、明日から天気が崩れるとか。 ひょっとしたら、空気の様子も、夏から秋に変わるのかも。 だとしたら、今日は今年の夏の最後の日なのかもしれません。