この冬のベランダ模様

この三連休は、天気予報の通り(最近の気象庁の予報精度はさりげなく優秀だと思います)に全国的に大荒れでしたが、zabbon宅のベランダも三者混戦の荒れ模様でした。
役者は、おなじみのこの三者。 小さい順に、すずめ(20羽)、ひよどり(2羽)、きじばと(1羽)。



きじばとは、これまでなら春から秋の間しかやってくることはなかったのに、なぜかここ2日ほど姿を現しています。すごく珍しいことです。 なので、とても嬉しくなり、窓を開けてエサを見せつつ「ほうら、ごはんだよ〜」などといいながら、お皿に入れてやると、最初はためらいがあったようですが、そのうちやってきてついばみ始めました。 「ためらい」の1〜2分、きじばとの胸には、矜恃か?おまんまか?のせめぎ合いがあったに違いありません。しかし、「食わねど高楊枝」をほめてくれるひともなし、合理的選択に及んだものと思われます。 冬の野原には大して、お腹の足しになるものがないことが伺えます。
さて、この三者の力関係ですが、非常に単純です。 大きい順に強いのです。 すずめはひよどりに追い散らされ、ひよどりはきじばとにえさ台を占拠され、遠くで羽をプルプルふるわせて抗議しながらも、長時間の退去を余儀なくさせられます。 
とはいえ、ひよどりがきじばとに虐げられている間、ずっと無力か、というとそうではなく、少しでもすずめがやってこようものなら、ハヤブサのような獰猛さで彼らに襲いかかり、蹴散らすのです。 「これはこれ、あれはあれ」を絵に描いたような行動であり、心根の悪さを露呈しているかのようですが、しかし、翻ってひよどりの立場に立って見れば、きじばとさえ来なければ、まちがいなくこのベランダのこの季節のオーナーになれていたはずなのに、このありさま。 バイオレンスな行動に走る胸の内に、むしろ共感する御仁も少なくないことと思われます。