夜桜見物

今年も桜の季節が参り、そして、花散らしの雨でその終わりを告げようとしていますが、この季節、何度迎えても心躍るものです
遠目からのピンク色の雲のような桜もいいけど、夜桜の怪かしの風体もまたひとつの姿。
見上げて歩けば、街灯の光を受けて仄暗さに浮かぶ花のひとつひとつが何か言いたげ。
だから、「言いたいことあれば言っちゃいな、何でも聞いてやるぜ」なんて、桜に向かって先輩風吹かしたくなってしまう。
ホント、何言いたいんだろう…、このヒト達。
ところで、ソメイヨシノが毎年、時期を同じくして一斉に咲き、一斉に散るのは、実は日本中のソメイヨシノの遺伝子が全部一緒だからなんだとか。体内時計が同じだから、同じ気温に反応して花を開かせ、同じ期間だけ咲いて散るんだとか。
種を実らせないソメイヨシノを増やすには、挿し木だの接ぎ木だのしか方法がないけど、そうすると元をたどれば行きつくのは、たった1本のソメイヨシノ
ニッポン中ソメイヨシノは全部「この1本」のクローン。
何か違うこともあるかもしれないけど、いかがなものでしょうか。綾波レイさんにその心を聞いてみたいものです。