蛸の行方

zabbon2007-01-08

冬休み最終日を締めくくる、栄えある本日の晩ごはんは、たこ焼きのはずでした。
そして、「いざ、作らん」と、ねぎや揚げ玉、紅ショウガ等々を冷蔵庫から材料を出そうとした時にショックな出来事が。
なんと、買ってきたはずの紅ショウガが見あたらないのです。
確か、昨日、スーパーで買い物かごに入れたはずなのになぁ。冷蔵庫の上の段から下の段までくまなく覗き、扉のところの棚や、肉・魚専用棚や冷凍庫まで見ても、見あたりません。 ヒョッとしたら、冷蔵庫に入れなかったのでは…と、台所のあちこちをくまなく探しますが、それでも出てくる気配はありません。
そこで、出かける支度をして、「紅ショウガを買いにいってくるね」と、家族に告げたところ、「たこ焼きはあきらめて、今、できるものに変えない?」との一言が。 
この一言、その時のzabbonにとっては、大変な衝撃でした。
例えて言えば、ゴール旗に向かって猛ダッシュしている最中、背後から投げ縄を首にひっかけられて、後ろ向きにドスンと倒されたような気分。
「ええっ?やめちゃうの?」それしか言えません。だって、頭の中の未来予想図は、たこ焼きとビールだったんだもの。
でも、猛ダッシュを止められ、冷静になった頭でよくよく考えてみると、用意した材料は保存したり、他の料理に回すことができますし、今、家にある材料で別のおいしいものも作ることができます。
そこで、気を取り直して、何を作るか、急遽、企画会議を開催。
いくつか候補が上がってきた中で、蛸のペペロンチーノと蛸飯に意見が分かれましたが、お互いの歩み寄りと調整の結果、「蛸めし」に決定。
そして、1時間ほど後にできあがったのは、新春を寿がんばかりのピンク色の蛸飯。砂糖えんどうが全体をひきしめ、すごくきれい。
もう一度、お正月が来たみたいです。 お釜を開けた時、お皿によそった時、テーブルに乗せた時、いちいち大感激。
食べてみると、蛸の旨味と、一緒に炊き込んだショウガの絞り汁がフンワリといい塩梅に混じり合って、とてもおいしい!
たこ焼きの残念感もどこかに吹っ飛び、今日のこの選択の正しさを痛感します。蛸飯にしてよかった!

そして、おいしかった蛸飯から学んだ今日の教訓。
計画が頓挫した時こそ、起死回生の大チャンス!
とにかく前の計画をあきらめて(←実はこれがとても難しいことを、今日は体感)、次なる道の模索をすべし。
最近、「夢に日付を」とか「未来の手帳」みたいなのが、とかく取り沙汰されているけど、これって、やり方によっては、過去の思いや目標に、今の自分が、がんじがらめにされて身動きとれなくなってしまうってことも、あるんじゃないかと思います。
なので、未来日記を書く時は、「もしも、この時までにできなかったら、こうする」っていう、逃げ道もちゃんと用意しておいた方がラクかもしれません。でないと、自分に無用な苦しみを味わせてしまうことになるもの。
それに、長期的目標って、必ずしもそこにドンピシャで到着するよりも、宇様曲折して、なんとなく近いところに着地する方が面白くて、結果オーライだろうな、て思います。
今日は、蛸さんから、大切なことを教わりました。