さんまづくし

zabbon2007-09-01

今日から9月。9月といえば秋。秋と言えば…さんまです。
今年2007年は、北海道地域からのさんま便りも8月上旬頃からと例年よりも早く、さんま好きには心躍る年でもあります。 しかも豊漁。今日もスーパーで、一匹48円などという、何十年も前の昭和の時代の価格で販売していました。4匹も買っても、200円でおつりがくる値段とは驚きです。 でも、ちょっと細身だったなので、仙台や銚子の沖あたりまで泳がせ、太らせてから漁ってもよかったんじゃないかと思います。 (さんまを漁れるうちにたくさんとっておくか、ちょっとリスクをテイクし、ガマンしてから、後でガッツリ頂くか、は自由だぁ〜。でも、たくさんとりすぎて、後で全くいなくなっちゃっても知らないよ〜。)
ということで、本日は拙宅でもさんま。 でも、スーパーではなく、近所のごひいき筋の魚屋さんでさんまを買いに行きました。しかも、本日は、お刺身と焼き魚の両方で行こうではないか、つまり、さんまづくしという贅沢プラン、さんまグルメのファーストクラスといっても過言ではありません。
ところが、お店のショーケースを覗いたら、なんと、さんまのお刺身がありません。でも慌てたりなど致しません。慌てず騒がず、優雅にさわやかに「さんまのお刺身はありませんか?」とお店の方に伺います。 そうすると、その方、奥に向かって「さんまの刺身、できる?」って呼ばわります。それに答えて、奥の方が「できるよ。でも、いまサバの刺身、やってるから、ちょいと待ってね。」というご回答。 
ええ、ええ、もちろん、お待ち致しますとも。
その間に、焼きさんま用のさんまを物色。 おお、なんて立派な。 スーパーの48円に比べて二回りも大きいさんまです。それが銀色の輝きを放ち、威風堂々と氷の上に横たわっています。その風貌、まさに銘刀正宗のごとき。秋の刀とは、よくぞ言ったものです。 お値段は…?と、見ると200円。 前述のさんま4匹分のお値段ですが、その甲斐ある美しさと大きさとおいしそうさです。 それでも、スーパーの48円を見た後なので、清水の舞台から飛び降りる気分、否、高級ブランド品を買う時に感じるであろう、将来のおサイフに対するほんのりとした不安感と、それを埋め合わせて余りある優越感と共に、その200円のさんまをお買い上げ致しました。 たった200円で、そんなセレブもどきな気分を味あわせてくれるさんまとは、つくづく偉大な魚です。
そうこうしているうちにお刺身の方もできあがり、生さんまも包んで頂き、ご帰還。
かの200円のさんま、あまりにも大きくロースターに納まらなかったので泣きながら頭としっぽを切り落としましたが、とってもおいしそうなできばえです。 これに定番、大根おろしとショウガを添えて頂きます。 そして、ここでもzabbonの魚さばきの腕が冴え渡ります。骨に残る身は皆無の状態で完食。残すところなどありません。とってもおいしい!
お刺身も、魂を洗われるかのような感動の味わい。お伴の赤ワインとの相性もいうまでもありません。 何という幸せなことよ。生きてて良かった。
ということで、本日の食卓に頭を垂れて感謝。ニッポンの海と秋に多謝。