ざぼん26号 バレンタイン石けん

石けんを油から仕込んでから使えるようになるまで、1ヶ月ちょっとかかります。 この「ちょっと」というのは、作成日当日+鹸化ほぼ完了に至るまでの保温期間24時間のことです。 なので、まぁ、日数で言えば32日、週で言えば4週間半といったところでしょうか。
なので、メモリアルに石けんを作るとなると、その辺りの期間を計算に入れないと、ハッと気がついた時には、間に合わなくなってしまいます。けど、例えば、クリスマス石けんのことを11月前半に考えるような用意周到さって、誰でも持ち合わせているものでしょうか。少なくとも2007年のzabbonには、全く以て思いつきもしませず、従い、同年のクリスマスには、イベンタリィなクリスマス石けんを作ることができなかった次第です。

そんな反省を活かし、今回、早めに作ったのが、このバレンタイン石けん。 ちょうどクリスマスイブの日に仕込みました。ピンクのハートが主役の、zabbonにしてはおしゃれな石けんです。
このハートは、何かの石けんのついでに作ったものです。 ピンクウルトラマリンでピンクにした石けん生地を、ハートのチューブモールドに流し込んで作りました。 なので、このざぼん26号は、ハートを除いた部分のみが、ざぼん26号を名乗れるわけであり、主役のハートの部分にはその資格がないのです。(だからなんだ、という指摘もある)
で、ハート以外の材料はこんな感じです。
オリーブ52% ココナツ18%  パーム 11%  スイートアーモンド 16%  ココアバター3% 
鹸化率90%、水分35%、/作成時気温20℃、湿度60%
(香)バニラオイル(こさじ2)、ココアパウダー4g、シナモンパウダー6g

ココアパウダーとココアバターが、バレンタインチョコにふさわしい配役です。 ココアは予め、茶こしでふるっておくのがミソです。
デザインは、レイヤー石けんの応用バージョンで、ざぼん17号の色違いにハートを加えてます。 ハートは、チューブモールドで作ったものを二本使い、アクリルモールドに埋め込む時には、縦に2本を並べましたが、切り分ける時に、その継ぎ目のところを不用意にカットしたりしないよう、ポストイットで印を付けたばかりか、保温終了後はその辺りに、さらにナイフで表面に線を記しておく、というこざかしいワザも使いました。 その甲斐あって、どれもこれも、とてもきれいにハート模様が浮き出た点は、評価が高いと思います。(あくまでも自己評価ですが、なにか?)
香りは、なぜだかシナモンの香りがあまりしなくなっていて、ココアの香りばかりが目立っています。 ま、バレンタインだもの。これはこれでいいんだけど、しかし、ざぼん20号(オレンジシナモンマーブル)の時にもシナモンについて同じことが書いてあったのが、ひっかかる…。 このメーカーのシナモン、ダメかも。 次に作る時は、新しいのを買ってこよう。
で、このチョコ石けん、誰にあげたらいいんだろう。 近年、バレンタインデーは、チョコレートをうれしがらない男性のホンネとホワイトデーのお返しの煩わしさ等々、男性側のゆるやかな継続的拒絶のため、かつての勢いはどこへやら、という状況だから、この日に誰かに何かをあげる、なんてこと自体がナンセンスになりつつあります。 
そう、「バレンタインなんて…」いう、このご時世だもの。 やはり、石けんとチョコを楽しんでくれる近隣の女性の友人・知人と共に、わいわい楽しみ合うことになるんだろうと思います。
ま、人様に差し上げるだけでなく、zabbon自身も当然、楽しみます。 明日あたり使ってみようっと。 きっと、お風呂がココアの香りでいっぱいになるんだろうなぁ。