ざぼん27号&28号 スギ花粉対策石けん

zabbon2008-01-30

2月の季語と言えば、先日のバレンタインデーの他に、忘れてはいけないイベントがあります。
長期に渡るイベント、「スギ花粉の飛散」です。 2月は旧暦の新年、つまり、暦の上での春を迎えますが、この「暦」の方が、どちらかといえば自然の本当の姿を映し取っているようで、杉林もこの季節からざわめき始めます。 
寒さ厳し今の彼らは、宴の時節を迎えるべく、枝がたわむほどの膨大な量の花芽をつけ、しかも、黄色く染め上げつつ、その準備にいそしんでいるのを忘れてはいません。 
こんな大自然の営みを前に、手をこまねいているだけではいけません。せめてもの抵抗策を講じる必要があります。
…ということで、ティーツリーやユーカリをたっぷり仕込んだ手作り石けんを、年明け早々に作りました。思えば、2008年の最初の記念すべき石けん作りでした。 材料はこんな感じ。
オリーブオイル54%   ココナツ19%
パーム10% スイートアーモンド14%  ココアバター3%
   鹸化率90%  水分35%  
(香)ユーカリ こさじ1 ティーツリー 小さじ1.5  ジュニパーベリー こさじ0.5

今回は、久しぶりに牛乳パックを使います。しかも、2種類の石けんを作りました。 
去年の秋に、アクリルモールドを買って以来、そのシャープなエッジに魅せられて、牛乳パックを振り返ることがなかったのですが、このレシピで作りたいイメージの2種類の石けんをいっぺんに作るためには、分量の調節がしやすい牛乳パックを使うのが一番現実的な方法だったからです。
ま、今年最初の1個目だから、原点に戻ってみようじゃないか、という後付け理由もあります。
冒頭の写真、その2種類を仕込んでいる最中の図です。一見、1個の容れ物で作っているようにも見えますが、2個の牛乳パックを縦に並べてます。 最初に白い方を仕込んで保温箱に入れてから、二個目のウルトラマリン・マーブルを作って、これまた保温箱にセットしました。 
写真は、いったん蓋を閉めてから、やっちゃいけないって分かっているのに、フタを開けて中を見学した際のものです。「開かずの扉」伝説よろしく、石けん生地が黒ずみ、ナゾの変化「鹸化」が始まっています。 小学生の理科実験室にでも持って行って、「これが鹸化といってね…」などなど語って聞かせてやりたいものです。 石けん作り、始めてからそろそろ丸2年が経ちますが、この鹸化という工程、相変わらず面白くて不思議です。 
 
で、こんな風にできました。左が、ざぼん27号、右が28号です。
それなりにきれいです。 ちょっと直線がいびつだったり、牛乳パックの底の模様が入っていたりするのは、いかにも手作り風で好もしい素朴路線です。 ああ、ここが原点なんだなぁ、などとしみじみとこれまでの行程を振り返ります。 ボクの前には道がない、ボクの後には道がある、というわけです。
けど、牛乳パックは、やっぱり型出しが難しい。 冷凍庫に1〜2時間放り込んで、石けんの外側を凍らせ、ガッチリ固めてから牛乳パックをびりびり破るのですが、どうしてもこの時に、石けんの壁面を傷つけてしまうのです。 だから、写真で見るより、本体はずっと傷だらけ(のローラ)。
それから、香りですが、これだけティーツリーを入れた甲斐があって、ユーカリと共にかなり香っていい感じです。でも、木の葉系の香りばかりでは色気も味気もないので、木の実の彩りを添えようとジュニパーベリーもアクセントに入れましたが、正直、よくわかりません。
しかし、これがあれば、花粉の季節が少しはラクになりそう。 「天は自ら助くる者を助く」と言いますので、今年は少しはマシに過ごせるかなぁ…。 使うのは楽しみなんだけど、今ひとつスッキリしない石けんなのであります。