きじばとのお嬢様

もう何年も前から、拙宅のベランダには、なにがしかのきじばとが通ってきてくれていますが、そのメンバーがいつも一緒とは限りません。いつの間にか、これまでとは違うきじばとが来ていることに、ふと気づくのが常です。ただ、いつ、誰が来てくれても、どれもこれもかわいく、例えば、ニッポンの政治中枢。「今年は少しはマシかも。」という風に、誰も聞いていないのをいいことにボロクソ言ったりしているのですが、うちにきてくれるコには、どうしたって甲乙などつけられやしません。みんなかわいいのです。
]今、通ってきているのは、女の子のきじばとです。
朝一番にやってきて、お皿にごはんがないと、窓の枠まで飛んできて部屋の中を首を伸ばしてのぞき、エサが入っている缶カラの方をじっと見ます。その中にお目当てのものがあるのを知っているのです。それでもzabbon達がくれてやらないと、今度は、ベランダに戻り、はと鳴きをします。しかも、必ずこっちを向いて鳴くのです。ひと息に5〜6回なくのが標準です。
そして、いよいよごはんをくれてやると、ぼちぼち食し、機嫌がいいとまた鳴いて、飽きなければ、そこにずっといて、やがて、どこかに飛んでってしまいます。
当初、この子のことは、男の子と思っていました。はと鳴きをするのは、男の子だけだと思っていたからです。でも、セミと違って、きじばとは女の子でも、ちゃんとなくのです。なぜ、それがわかったかと言うと、深いわけがあります。
先日のある日のこと。この子が、パートナーを連れてきたのですが、zabbon達は、「彼」が「奥さん」を連れてきたと思っていたのです。少し大きめなパートナーなので、きじばとにも、のみの夫婦っていうのがあるんだな、と思ってました。
でも、そのカップルが、昼日中、あろうことに我が家のベランダでことに及び始め…、だったら、その場を離れれればいいのに、ついつい目が離せなくなり、そのまま動向を追っていたら、いつもうちに来る子が下側に…。
それで、おお、なるほど、あなたは女の子だったのね!…という案配です。
以降、彼女はうちに来るたびに、「はとのお嬢さんが来た」と言われています。ちなみに、はとのお嬢様のだんなさんは、5回に1回くらい、一緒にやってきます。