エビフライを家で作る

日曜日の昨日、エビフライに挑戦しました。土曜日にお客さんが来たので揚げ物をしたのですが、貧乏性のzabbonは、それをそのまま捨てるなんてことはできず、かといって、カニのゆば巻き揚げの香りの廃油石けんに挑戦する気にもならず、「カニというからには、エビで対抗」ということで、同じ甲殻類のエビをフライにすることにしました。
しかも、チャレンジブルにもエビフライ。中身が何であれ、フライ衣をまとわせる作業は難行苦行以外、何ものでもありません。腕立てふせを100回やったり、雪景色の中で滝に打たれたり、四国の山を千日回向をしたり、というのと同じくらいの荒行です。
ということで、エビを買い求めに近所のスーパーに。このスーパー、タイミングというか、相性が悪くて、「これを作るから、あれとそれを買いに行こう!」といさんで買いに行くと、両方とも影も形もなく、置いてないことが過去に何度か。特に、そういう目にあうのが、コリアンダー(またの名を香菜、あるいはパクチー)。あれがないと、献立を根底から考え直さなくちゃならなくなるわけだから、リカバリーが大変。
しかし、願いが通じたのでしょうか。昨日は、立派なブラックタイガーがおわしましてございまする。彼らのお郷を確認したところ、エビにとってのメジャーなふるさとであるところのタイではなく、インドネシアでした。デヴィ夫人の第二の故郷、温かくてテレマカシィな国です。それにしても、タイの洪水は未だ大変なことになっているようで心配です。(いや、何も、エビだけの心配をしているわけではありませんのですが…)
エビの下ごしらえと言えば、背わた取り。背中の側から透き通って見える黒い糸状のものを、楊枝で探り、引っ張り出すあのプロセス。軽い達成感のせいか、案外、嫌いではない作業です。でも、残念なことに、このブラックタイガーさんには、なぜだか背わたがありませんでした。さみしい…。
で、エビフライ作りの天王山と呼ばれるフライ衣つけの作業工程に入ります。
つける順番は、小麦粉→玉子液→小麦粉→玉子液、そして、パン粉です。家族がネットで調べたところによると。小麦粉→玉子液の工程は、2度行うとよいのだとか。面倒くさいが、しかし、働かざる者食うべからず。zabbonは、無駄口をたたかず、しっかり働くのです。
そして、できあがりました。衣をつける前のエビのお腹側に切れ目を数カ所入れて、プチッと言うまで引っ張って、まっすぐにのばしたのに、少しばかり丸まってしまいました。それになんだか不格好。でも、そんなもの、味には全く関係ありません。
難行・苦行・荒行の果てにたどり着いたのは、熱々のおいしそうなエビフライ。これにビールが付き従った日には、この世の極楽と呼ばずして、なんと呼ぼうぞ。生きててよかった。