世界一おいしいサンマの食べ方

zabbon2011-11-21

先月のさわやかな秋晴れの日のこと、畑の真ん中に新しくお家を建てたseaquwaserのところにお招きを受けたので、遊びに行ってきました。なぜ、seaquwaserというのか、というと、その新しい家に植えたのがシークワーサーだったから、zabbonがそう呼んでいるのです。
柑橘類の樹木を庭に植えたい、そして、花の香りや果実を楽しんだり、アゲハチョウを招聘したい、という憧れはたいがいの人が持つものです。しかし、だいたいにおいては蜜柑や柚子など、温帯地方に植えてもムリのないところに落ち着くものですが、seaquwaserは、沖縄のシンボル・シークワーサーを、新しいきれいな家のパートナーに選んだのです。
このシークワーサー、まだ小さいですが、早いとこ大きくなって、実をならして、泡盛のシークワーサー割りを楽しませてもらえる日が楽しみです。温帯地方の冬の寒さに負けることなく、立派に育ってね。
そのシークワーサーのそばに、紫色の丸くて小さい実をたくさんならしている灌木が生えていました。seaquwaserはそれを、「ブルーベリーがなった」と喜んでいましたので、今から思えば「あれはシャリンバイだよ」などと本当のことを言わなければよかったと後悔しています。でも、ブルーベリーがたくさんなっているようなかわいくて賑やかな見た目でしたので、それはそれで楽しめると思います。
ところで、seaquwaserの家では、とてもとても大変なごちそうを振る舞ってくれました。お箸で切れるやわらかチャーシューやカレー風味の小アジ南蛮漬け、手作りの、めっちゃ旨いつくねやがんもどきが入ったお鍋山盛りのおでん。昆布締めにしたお刺身に、冒頭のかわいい紅白小手毬寿司。中でも、ブラボーだったのは、サンマの姿寿司。
巻きすで内側に海苔などもろもろを巻いた酢飯の上に、サンマを一枚、べろりと置いて、ちょいちょいと形を整えた上で、なんとこんな風に、男前のバーナーで焦げ目をつけるのです。
このバーナーから炎の放出される音の勇ましいこと。青い透明な炎の美しく心強いこと。
こんなすごいツール、始めてみました。目がまん丸です。この炎の下で、サンマの皮がおいしそうな香ばしい香りを立ち上らせながら、きれいな焦げ目模様ができあがっていきます。
そして、ほどよくおいしそうに焦げ目がついたら、きれいに切り分けてお皿に盛りつけます。ここに、秋らしくもみじの葉っぱが添えられているのが、なんとも心そそります。ああ、お客様がいらしたら、こういう心遣いをしてさしあげるべきなんだなぁ、と密かに学び、悟りました。
もちろん、味はぴかいち。後日の種明かしによれば、あのサンマはしめてあったそうですが、そのせいか普通のサンマよりも旨味があったし、サンマならではの豊穣な脂と酢飯とのバランスが、これ以上ないくらいグッドな相性。
下側のロールになっている酢飯もキュートでかわいいし、見た目も味も、そして、作るプロセスも全て、楽しくておいしくて珍しいサンマのお寿司でした。
サンマの食べ方には、お刺身や塩焼き、蒲焼き等々、いろいろありますが、これが世の中で一番おいしいサンマの食べ方という確信に至りました。その証拠に、どれだけたくさんの酒類もお腹に入れてしまったか、はかりしれません。
ああ、おいしかった。楽しかった。また遊びに行かせてね!