今年一番の不思議な話

石は石でも宝石。
それも、数年前に買った指輪についていた、0.13カラットのダイヤモンドにまつわる話です。。(←いかにもzabbonらしくないアイテムなので、気恥ずかしいのである)

あのころ、人生のメモリアル&心のマイルストーンとして、相応の指輪を探していました。
でも、こういうものとの出会いって「縁」です。 "これは!"、というのがなかなか見つからないまま、半年ほど経った初夏の日のこと。
銀座松屋でウィンドショッピングをしていた時、目が離せなくなってしまった指輪がありました。
その指輪、デザインもさることながら、小さいけどブリリアントカットのちゃんとしたダイヤがしつらえられています。しかも、何やら妙に光ってキラキラするダイヤです。
そのあたりの疑問を見透かしたのか、ショーケースの向こう側のお姉さん曰く、「このダイヤは、0.13カラットで小粒ながら、高品質ですよ。だから、こんなに輝くんですよ。」
そっかぁ〜。
でも、それだけじゃない。何か、こう、心に訴えかけるものがある、と感じたので、即決断。 こういう買い物は出会い頭、ということを実感したお買い物でした。とても気に入って、ほぼ毎日、身につけていました。

そして、あれから数年経った、この秋。
ある日、家に帰って、いつもの通り、指輪をはずそうとしたら、な、な、なんと!
指輪にのっかっているはずのダイヤがありません! 朝はちゃんとあったのに…
台座には、ただ虚しく丸い穴が空き、指の皮膚がそこから寒々しく覗いています。
気を取り直して、指輪の台座をじっくり見ると、石を支えていたと思われる、2つの突起のうちの1つが、クイ、と横に曲がっており、何か衝撃が加えられたことが伺われます。
そういえば、指輪を何かに激しくぶつけたような記憶が…。
しかし、それがどこでだったか、思い出せません。自分の職場にもいたし、よそもうろうろしてたし…
大ショックです。涙です。
でも、どうしようもありません。
あきらめざるを得ません。
悲嘆にくれつつ、主がいなくなった台座を引き出しの奥にしまいこみました。


しかし、3週間後。奇跡の大逆転がおきます。
会社のzabbonの席の後ろは、ちょっとしたスペースになっていて、デスクワークに疲れるとストレッチ体操をしたりできるのですが、そこで、いわゆる前屈運動をしていた時です。
床の上を、何か、瞬間、キラリと光るものが目を捉えました。
何だろう、と思って、拾って、じっと見てみると、ブリリアントカットの形状をした透き通った小さいビーズ様のものであることがわかりました。
もしやこれは?
いや、まさか。
様々な思いが去来しますが、紛れもなく、どこかに行ってしまったと思っていた、あのダイヤです。
元の持ち主の手に戻ってきてくれたのです!
二度と目にすることなどないと、あきらめていたものが戻ってきてくれたのです。 こんなにすぐ近くで、探し出してくれるのをジッと待っていたに違いありません。
こんなに小さいのに、よくぞ。
まさに奇跡です。 (会社が、経費節減で、床掃除をしていなかったのも幸いしたようです。)


これが、そのダイヤです。マクロレンズで撮影しました。

周囲に光を飛び散らせながら、キラキラ輝いています。赤い炎のような光はプリズム効果でしょうか、肉眼では見えないダイヤのオーラを、マクロレンズは捕らえています。 他の写真では、緑色に煌めいているのもありました。
いつも身につけていながら、この石がこんなに美しいきらめきを湛えていることなど、全然気がつかなかったのが、申し訳ない感じでした。


そして、こういうご縁の石だもの。
次に何をするかといえば、決まっています。新しい指輪への再生です。
早速、宝飾店に持ち込んで、相談したら、「このサイズの石に合わせた台座をいくつか用意していますから、ここから選んで下さい」と言われました。
正直、イメージしていたデザインがあったので、ちょっとガッカリでしたが、快く提案にのり、発注。
そして、更に3週間後。
こんなのができあがりました。

今度は外れないように6点止めになってますし、周りにチラチラとおまけも入れてみました。
おかげさまで、突然の物いりとなってしまいましたが、前の台座を買い取ってくれたので、その分、安くなりましたし、そもそも、このクラスの石がついた指輪を新しく買ったと思えば、まあ納得の領域です。
それに、何より、台座を新しくするだけで、同じダイヤがこんなに引き立つとは、驚きでした。
…ということは、もしかしたら、この石、衣替えをしたくて、一芝居、打ったのかも。

でも、元気になったダイヤから、zabbonも元気をもらっている気がします。
2006年、今年一番の不思議&ミラクルな話です。